【まちの概要】交通アクセス良好かつ自然豊かなまち。「筑波サーキット」は全国的にも有名
北関東の太平洋側にある茨城県。でも、下妻市はそんな茨城県西部の内陸、つくば市の西隣に位置しています。市内の主要道路は、市内を南北に走る国道294号線と357号線、そして市内中心部を東西に横断している国道125号線。鉄道は関東鉄道常総線が南北に走っており、東西南北どの方向も交通の便がよいことがわかります。
市内には小貝川と鬼怒川が流れ、また砂沼を有しており、水に恵まれた地域です。さらに、土地も肥沃であり、農業、なかでも稲作がさかんに行われている自然豊かな地域です。
2016年(平成28年)5月1日時点の人口は約4万3千人。一見人口の多いまちには感じられにくいですが、人口密度は1平方キロメートル当たり531.22人と、比較的人口が集まりやすい地域であることがみえてきます。
気候については、夏の平均気温は24℃、冬の平均気温は4℃。おおむね温暖です。太平洋側に面している県とはいえ海から50キロメートル以上内陸に入るので、やはり気候も内陸性の特徴を強く示しています。
筑波といえば「筑波サーキット」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。筑波サーキットというと、その名の通り筑波にあるのかと思われがちです。しかし、筑波サーキットがあるのはつくば市でもつくばみらい市でもなく、この下妻市です。日本を代表するこの筑波サーキット、二輪・四輪ともにそれらを趣味としている人には言わずと知れた施設です。毎週のように行われるレースやイベントのほか、それ以外の日はライセンス会員が使用したり、車両メーカーなどがテスト走行に使用したりなど、まちの賑わいを支える重要な施設として存在しています。
【まちの歴史】合併を繰り返してきた歴史。ゆっくりと、しかし確実に「下妻」が形成された
現在の下妻市が誕生するまでには、数々の合併を繰り返しています。1954年(昭和29年)4月には下妻町・大宝村・騰波ノ江村が合併して下妻町になり、同年6月に下妻町・上妻村・総上村・加美村・高道祖村が合併して「下妻市」が生まれました。さらに、2006年(平成18年)1月に結城郡千代川村と合併して今の下妻市が誕生したのです。
現在の下妻市が成り立つまでの歴史は比較的浅いのですが、この地に人が生活し始めたのは1万年ほど前からではないかといわれています。非常に古くから人々が息づいてきた歴史があるのですが、935年(承平4~5年頃)になって「和名抄(わみょうしょう=和名類聚抄(わみょうじょうるいしょう)…平安時代の漢和辞書)」でようやく「しもつま」の地名が確認できるようになりました。さらに「しもつま」が「下妻」になったのは鎌倉時代以降といわれ、古の時代からゆっくりと、しかし確実に下妻の歴史が積み重ねられてきたことがわかります。
市内にある大宝八幡宮本殿は、国指定重要文化財として大切にされています。華美な装飾こそないものの、桃山時代の地方的建築の象徴ともいえる遺構はたいへん貴重なものとして保存されています。
【移住ポイント】「住宅用太陽光発電システム設置補助金」で地球にも財布にも優しい生活を支援
下妻市では「下妻市住宅用太陽光発電システム設置補助金」を支給する施策を行っています。これは「下妻市内に有するマイホームに太陽光発電システムを設置し、連系された低圧配電線に余剰分の電気が逆流されるしくみ」のものを対象に、1kwあたり3万円、最大3kw9万円を補助するというものです。
近年注目されている太陽光発電システム。地球にもお財布にも優しいものとして広く知られるようになってはきているものの、まだまだその設置工事費などの高さなどから導入している家庭は少ないもの。しかし、市でこういった施策を行っているのであれば、積極的に導入を検討できる材料になるのではないでしょうか。「我が家はまだ導入しなくても…」と考えている場合でも、これを機に市の支援を受けながら地球にも家計にもプラスになる生活を始められることでしょう。
【ファミリー移住】「子育て支援事業うぇるきっず」は12歳までのこどもの託児が可能
こどもをもつ家庭にとって、突発的な事態が起きたときに「こどもの預け先がない…」と感じることは珍しくありません。親の急病や通院、また冠婚葬祭など、こどもを連れて行くことが難しい場合の預け先として、多くの自治体は一時保育のサービスを行っています。しかし、それもほとんどの場合で未就学児が対象。「小学生にはなったけれど、一人で留守番させるにはまだちょっと心配」「用事の終わる時間が読めないので、その間こどもを一人にしておくのは…」という場合にも安心して託児できる体制が下妻市には整っています。
それは、「子育て支援事業うぇるきっず」。市内在住または在勤で、生後6ヶ月以上12歳未満のこどもであれば、センターにてこどもの保育・託児を受け付けてもらえます。
多くの自治体で行われている「ファミリーサポート」も同様のサービスなのですが、こちらは預かり先が協力者の自宅が基本。それに対し、このうぇるきっずはセンターでの預かりなので、他のこどもとの交流がもてるのも魅力。保護者が安心して緊急事態や突発的な出来事に集中することができるような支援がなされているのは、保護者にとって非常にありがたいサービスです。
【シングル移住】安価な家賃が魅力。休日は筑波サーキットで新たな趣味を発見してみては
下妻市の家賃相場は、ワンルーム~1Kで4.39万円、1DK~2DKは4.54万円、2LDK~3DKでも5.51万円と、広い部屋でも5万円台で借りることができます。家賃を抑えて節約生活することもできますが、都心部ではできなかった広々とした部屋でゆったり暮らす選択ももちろん可能。ケースによっては、都心部でのミニマムクラスの家賃よりも、下妻市の広い賃貸物件のほうがまだ家賃が安い…ということもありえるかもしれません。
下妻市で便利に暮らすためにはマイカーが必要になります。おおむねどの物件でも駐車場は完備もしくは近隣に用意されています。また、初めてマイカーを持つ場合にはさまざまな不安もありますが、家賃相場がリーズナブルなので金銭面での心配はないと考えてよいでしょう。
日常生活では、主要道路や駅周辺を中心に市街地が広がっておりますので、市内でなんでも揃います。マイカーがあれば、一般的な生活を送るために必要な医療機関、金融機関、スーパーやコンビニなども不便を感じることはないでしょう。隣市が大きなまち・つくば市なので、ドライブがてら買い物に出かける楽しみ方もあります。
下妻市といえばはずせないのが筑波サーキット。モータースポーツに興味がなくても、行ってみたら楽かったという声もあるので、ぜひ一度は足を運んでみてはいかがでしょうか。
【おしごと】工場・物流関係の求人が目立つ。空き家店舗を活用した起業で補助金も
下妻市での就職活動については、やはり駅周辺や主要道路を中心としてさまざまな職種・業種から求人がなされています。検品や仕分け、入出荷作業、運搬、在庫管理、品質管理など工場や物流関係の仕事が目立ちます。
起業支援としては、「空き家店舗活用起業・コミュニティ活動支援補助金」を行っています。これは、中心市街地の活性化のために、空き家店舗を活用して起業またはコミュニティ活動を行うものに対して活動支援補助金を支給するというものです。起業の形態等によって支給期間や金額が異なってきますので、興味のある方は下妻市役所に問い合わせてみてください。